コラム
フェレットがかかりやすい代表的な病気について
ペットとして人気が高まっているフェレットですが、かかりやすい病気があることをご存知ですか?
今回はフェレットがかかりやすい代表的な病気について説明していきます。
フェレットを飼っている飼い主さんやこれからフェレットを飼いたいと思っている方はぜひ参考にされてください。
フェレットがかかりやすい病気
インスリノーマ
フェレットのインスリノーマは、膵臓のβ細胞で発生する腫瘍であり、過剰なインスリンの分泌を引き起こします。
この病気はフェレットにとって非常に一般的であり、特に中高齢のフェレットによく見られます。
インスリノーマは、病気の初期段階ではほとんど症状が現れません。しかし、疾患が進行すると、インスリン分泌が亢進し、低血糖症状を引き起こします。
低血糖症状には、食欲不振、嘔吐、弱さ、脱力、けいれん発作、手足の震え、意識障害などがあります。
また、長期間にわたって低血糖症状が続くと、フェレットの内臓に損傷を引き起こす可能性があります。
糖尿病や肝臓の疾患を引き起こすこともあります。インスリノーマの診断には、血液検査や画像検査などが用いられます。
治療法には、手術による腫瘍の切除、薬物療法、放射線療法などがあります。
治療法は個体によって異なり、病気の進行具合や症状の重さに応じて治療方法が決まります。
インスリノーマにかかったフェレットは、定期的な検査を受け、適切な栄養管理、運動、ストレスの軽減などのケアが必要です。
副腎腫瘍
フェレットでは、副腎腺腫瘍がよく見られる疾患の一つです。この病気は、4歳から5歳をピークに発症し、雄雌ともに罹患することがあります。
副腎腺腫瘍によって、副腎皮質から大量の性ホルモンが放出され、脱毛症や肥大した前立腺、尿路障害などを引き起こします。
副腎皮質の機能が過剰に亢進することによって、副腎ホルモンやテストステロンが増加し、副腎皮質ホルモンが腎臓で分解され、分解物質が性ホルモンとして体内に蓄積されます。
そのため、脱毛や皮膚の色素沈着、肥大化した前立腺、尿路障害などの症状が現れます。
副腎腺腫瘍の初期症状は、脱毛症であることが多く、腫瘍が大きくなると、前立腺の肥大や前立腺嚢胞が形成されることがあります。
前立腺嚢胞が排泄を妨げると、排尿困難や尿路感染症を引き起こすことがあります。
副腎腺腫瘍の治療法には、手術による腫瘍切除や、腫瘍細胞の増殖を抑制する薬物治療があります。早期発見と治療が重要です。
また、定期的な健康診断や適切な栄養管理、運動やストレスの軽減など、飼い主さんがしっかりと予防してあげることも大切です。
リンパ腫
フェレットのリンパ腫は、リンパ組織に生じる悪性腫瘍の一種で、フェレットの中でも高い発症率を示しています。
リンパ腫は、腫瘍が発生する場所によって様々な症状が現れます。フェレットのリンパ腫は、腹部リンパ節、肝臓、脾臓、骨髄などに発生し、腫瘍が圧迫したり、臓器の機能障害を引き起こしたりするため、食欲不振、体重減少、嘔吐、下痢、貧血、黄疸、浮腫などの症状が見られることがあります。
また、リンパ腫が進行すると、腫瘍が神経組織に浸潤することがあり、脳や脊髄に発生することがあります。
この場合は、運動障害、痙攣、失神などの神経症状が現れることがあります。リンパ腫の治療法は、化学療法や放射線療法などがあります。
リンパ腫は進行性が早く、発見が遅れると治療が難しくなるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。
フェレットのリンパ腫は、原因は不明ですが、遺伝的要因やウイルス感染が関与している可能性が指摘されています。
定期的な健康診断やストレスを軽減することが予防につながるため、飼い主さんはフェレットが生活しやすい環境を作ってあげましょう。
フェレットの病気について知識をつけよう
今回はフェレットがかかりやすい代表的な病気について説明しました。
フェレットを飼っている飼い主さんはしっかりとフェレットの病気について知識をつけましょう。
何か気になる症状がみられた場合はすぐに動物病院へ連れて行ってください。
福岡県福岡市東区の動物病院「わかみや動物医療センター」
当院では、経験豊富な獣医師が飼い主様の不安を拭えるよう、丁寧なサポートを心がけています。
どんな些細なことでも構いませんので、気軽にご相談ください。
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