わかみや動物医療センター

コラム

ウサギがかかりやすい代表的な病気について

ペットとして人気なウサギですが、かかりやすい代表的な病気があります。

本記事では、今回はウサギがかかりやすい病気の中でも特によく見られるものについて解説します。ウサギを飼っている人や、飼おうと考えている人はぜひチェックしてください。

 

ウサギがかかりやすい代表的な病気

毛球症

ウサギが摂取した毛が、胃や腸などの消化管内で毛玉となって溜まる状態を毛球症といいます。

胃腸の動きが低下してしまう胃腸うっ滞が、毛球症の原因とされています。猫とは異なり、ウサギは毛玉を吐き出せないため、作られてしまった毛球は消化管を通って排出されるしかありません。

胃腸の運動が鈍ると、この毛球は移動しにくくなり、毛や食物残渣が絡み合って大きくなってしまいます。この状態は、さまざまな健康被害を引き起こす可能性があるため注意が必要です。

不正咬合

「不正咬合」とは、噛み合わせが悪い状態を指し、ウサギやハムスター、リスなどの「げっ歯類」と呼ばれる、前歯が発達して一生伸び続ける哺乳類でよく見られます。

ウサギには、目に見える上下2本ずつの前歯に加え、上前歯の裏側に2本の小切歯があります。また、臼歯と呼ばれる奥歯が22本あります。げっ歯類は草食動物であり、繊維質の多い植物や野菜などをすり潰すために、合計28本の歯を使って食事をします。

歯をすり潰すことで、消化を促進することができます。しかし、ウサギの歯は伸び続けるため、歯並びを整えるためにも、繊維質の多い食物をすり潰すことが大切です。
異常な食生活や、繊維質のあまり多くない食物を食べることが原因で、歯が伸びすぎたり、ケージなどをかじりすぎて歯が欠けてしまったりすると、歯のバランスが崩れて不正咬合が起こります。

熱中症

ウサギは熱に弱く、熱中症にかかることがあります。

熱中症は、体内の水分や電解質のバランスが崩れ、体温が上昇し、重篤な場合には死に至る可能性もある症状です。
ウサギが熱中症にかかる原因の1つは、高温多湿の環境です。ウサギは体内の熱を放出するために汗をかくことができず、呼吸で体温を調整します。

しかし、周囲の温度が高すぎると、ウサギの体温を下げるための効果的な方法が制限され、熱中症になるリスクが高まります。

また、ウサギの飲水量が不足していると、脱水症状に陥り、熱中症にかかるリスクも上がります。特に夏場や、運動や運搬などで体力を消耗した場合は、十分な水分補給が必要です。

熱中症の初期症状には、食欲不振、嘔吐、下痢、体温上昇、呼吸困難などがあります。
重症化すると、けいれん、意識障害、昏睡、呼吸不全などが生じ、死に至ることもあります。ウサギの熱中症を予防するためには、涼しい場所での飼育、十分な水分補給、暑い時間帯の散歩や運動を避けること、エアコンや扇風機などの冷房器具を利用することが重要です。

ソアホック

「ソアホック」と呼ばれる病気は、ウサギの足裏に起こる皮膚炎の一種です。

一般的に「足底皮膚炎」または「飛節びらん」と呼ばれ、痛むという意味の「ソア」と後足(かかと)を表す「ホック」から名付けられました。
ソアホックは後足にできることが多いですが、前足にできることもあります。命にかかわることはありませんが、痛みによってうさぎが歩けなくなってしまうことや、悪化すると二次的な病気を引き起こす可能性があります。

ソアホックは、ウサギにとって一般的な皮膚炎の一つであり、すべてのウサギがかかる可能性がある病気です。

また、進行すると治りにくくなるため、予防と早めの治療が非常に重要です。

早めに動物病院へ相談しよう

今回はウサギがかかりやすい病気について説明しました。

日頃からうさぎの様子を観察し、何か異変を感じたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。

どのような病気も早期発見・治療を行うことが大切です。悪化してから治療を行うと完治することが難しくなります。

この記事の監修医師

わかみや動物医療センター 医師

医師 岡部 僚

経歴・資格・所属学会

  • 2012年 日本大学生物資源科学部獣医学科卒業
  • 2012年 関東の動物病院に勤務
  • 2015年 東京農工大学動物医療センターに勤務(研修医)
  • 2017年 福岡県内の動物病院に勤務
  • 2020年 福岡夜間救急動物病院に勤務
  • 2021年 わかみや動物医療センターを開院 現在に至る
医師 岡部 僚

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